公益財団法人 中村元東方研究所

あゆみ
中村洛子終身名誉理事長、前田專學理事長・東方学院長、奈良康明常務理事となる
公益財団法人 中村元東方研究所 となる。中村元博士生誕100年記念事業実施。10月10日 中村元記念館設立(松江市)
インド大使館で、宗教画・音楽・仏像講座の作品展開始
中村洛子終身名誉理事長の逝去

機関誌『東方』

研究員の主たる研究成果発表の場が、研究会紀要の『東方』です。本研究所の全会員(活動にご賛同くださる皆様へ)に、論考を投稿する権利があります。
本誌は1985年に創刊され、現在まで年一回刊行されています。(過去各号の目次の詳細は、下記をご覧下さい)
この紀要は、全会員に送られると共に、学術研究機関間の研究紀要交換プログラムを通じて全国ならびに海外の大学図書館等に配本されます。
この論集に対して、インド共和国の故ラジーブ・ガンディー首相から右の書簡がよせられています。
(日本語訳)
東方研究会設立理事長、東大名誉教授
親愛なる中村元教授
母の追憶までをも書いて下さった『東方』第1号(1985年)をお送りいただき、まことにありがとうございます。
ラジーブ・ガンディー
ニューデリー
1986年1月21日

顕彰・助成

創立者・中村元は、インド大使館と共同主催にて、学術及び文化活動のすぐれた業績を世に広く顕彰するために、「東方学術賞」を授与してまいりました。
中村元没後にいったんとだえておりましたが、中村元3回忌にあたる2001年から「中村元東方学術賞」と改め、すぐれた業績をあげた斯界の研究者に、毎年授与してきました。

受賞者一覧

回数 年度 授賞日 部門 受賞者 所属・肩書等(当時) 主要な専攻分野など 授賞理由
第2回 2016 10月10日 中村元東方学術奨励賞授賞 柳 幹康 花園大学専任講師 中国仏教  
第26回     中村元東方学術賞授賞 和田 壽弘 名古屋大学大学院教授 インド哲学  
第1回 2015 10月10日 中村元東方学術奨励賞 手島 崇裕 韓国・慶熙大学校助教授 日本史  
第25回     中村元東方学術賞 三友 健容 立正大学教授 仏教学  
第24回 2014 10月10日 中村元東方学術賞 高橋 尚夫 大正大学教授、大正大学綜合佛教研究所所長 インド・チベット仏教   
      東方学術特別顕彰 Hubert DURT フランス国立極東学院研究員、『法寶義林』編集長、国際仏教学大学院大学教授 東洋学・東洋文化学  
第23回 2013 10月10日 中村元東方学術賞 丸井 浩 東京大学大学院教授 インド哲学(ニヤーヤ学派)  
第22回 2012 10月10日 中村元東方学術賞 宮治 昭 龍谷大学教授 仏教美術  
      東方文化賞 清水谷 善圭 安来・清水寺 貫首 天台学  
      東方特別賞 釈 悟震 公益財団法人中村元東方研究所 原始仏教・東アジア仏教思想  
第21回 2011 10月10日 中村元東方学術賞 斎藤 明 東京大学大学院教授 インド仏教(中観派)  
第20回 2010 10月11日 中村元東方学術賞 桂 紹隆 龍谷大学教授 インド哲学および仏教論理学
第19回 2009 10月10日 中村元東方学術賞 宮元 啓一 國學院大學教授 ヴァイシェーシカ哲学
      東方学術特別顕彰 渡邊 寶陽 立正大学名誉教授 日蓮宗学を中心とする日本仏教研究
第18回 2008 10月10日 中村元東方学術賞 津田 眞一 国際仏教学大学院大学教授 インド密教
第17回 2007 10月10日 中村元東方学術賞 竹村 牧男 東洋大学教授 仏教学
第16回 2006 10月10日 中村元東方学術賞 末木 文美士 東京大学大学院教授 日本仏教研究
第15回 2005 10月10日 中村元東方学術賞 木村 清孝 国際仏教学大学院大学教授 華厳思想を中心とする東アジア仏教研究
第14回 2004 10月11日 中村元東方学術賞 奥田 清明 四天王寺国際仏教大学教授 ジャイナ教を中心とするインド哲学研究
      中村元東方学術賞 松本 照敬 大東文化大学教授 ヴェーダーンタ哲学を中心とするインド哲学研究
第13回 2003 10月10日 中村元東方学術賞 田村 晃祐 東洋大学名誉教授 最澄を中心とした日本仏教
第12回 2002 10月10日 中村元東方学術賞 加藤 純章 名古屋大学教授 経量部を中心とする仏教研究
第11回 2001 10月10日 中村元東方学術賞 上村 勝彦 東京大学教授 サンスクリット詩論およびインドの思想と文化の研究
      中村元東方学術賞 立川 武蔵 国立民族学博物館教授 インドをはじめとするアジア諸地域の思想および文化の研究
第10回 1997 03月24日 東方学術推進顕彰 中村 敏夫 元東京弁護士会副会長・前第一生命法律顧問・弁護士 東方研究会設立・維持・発展の功労
      東方学術推進顕彰 森田 禅朗 四天王寺副管長・前四天王寺学園理事長 仏教学・国内国外の学術推進における貢献
      東方学術特別顕彰 三枝 充悳 筑波大学名誉教授 仏教学・比較思想
      東方学術賞 金 知見 韓国国立精神文化研究所教授 韓国華厳学の研究
      東方学術賞 田辺 和子 名古屋大学講師・東方学院講師 パーリ仏教特にジャータカ研究
第9回 1993 11月18日 東方学術賞 Ernest Steinkellner ウィーン大学教授 仏教認識論・論理学の研究
      東方学術賞 我妻 和男 麗澤大学教授 ベンガル文化の研究
第8回 1992 12月07日 東方学術賞 L. Schmithausen ハンブルク大学教授 インド・仏教学
      東方学術賞 今西 順吉 北海道大学教授 サーンキヤ哲学
第7回 1991 11月18日 東方学術奨励賞 日野 紹運 岐阜薬科大学教授 インド哲学
      東方学術賞 R.C. Pandeya デリー大学教授 インド哲学及び仏教学
      東方学術賞 勝呂 信静 立正大学教授 仏教学、唯識思想
      東方文化賞 田中 敬一 二宝船舶株式会社社長 東方研究会アジア諸国留学制度・文化活動援助
第6回 1990 11月01日 東方学術特別顕彰 玉城 康四郎 東京大学名誉教授 仏教学、比較思想
      東方学術賞 本多 恵 同朋大学教授 インド哲学
      東方学術賞 三友 量順 立正大学短期大学部教授 仏教資料年代測定の研究
      東方文化賞 石川 響 日展評議員 日本画
第5回 1989 10月19日 東方学術奨励賞 阿部 慈園 東方学院総務 パーリ仏教
      東方学術特別顕彰 勝又 俊教 前真言宗豊山派管長 仏教学
      東方学術賞 久保 継成 霊友会会長 仏教学
      東方学術賞 森 祖道 城西大学教授 パーリ仏教
      東方文化賞 富山 奏 四天王寺国際大学副学長 日本文学
      東方文化賞 西村 公朝 東京芸大名誉教授 仏教美術
第4回 1985 12月05日 東方学術奨励賞 田上 太秀 駒澤大学教授 仏教学
      東方学術特別顕彰 酒井 真典 高野山大学元学長 真言密教及び仏教学全般
      東方学術賞 瓜生津 隆真 京都女子大学教授 仏教学
      東方学術賞 原 実 東京大学教授 サンスクリット語学及び梵文学
      東方学術賞 山口 瑞鳳 東京大学教授 チベット文化に及ぼしたインド文化の影響
      東方学術追悼顕彰 土井 久弥 東京外国語大学名誉教授 ヒンディー語学及びインド文学
第3回 1981 01月21日 東方学術特別顕彰 田中 於菟弥 東海大学教授 インド文学の研究
      東方学術特別顕彰 山口 恵照 大阪大学名誉教授 インド哲学特にサーンキヤ哲学
      東方学術賞 前田 專學 東京大学教授 インド哲学特にヴェーダーンタ哲学
第2回 1980 11月21日 東方学術奨励賞 川﨑 信定 筑波大学教授 チベット仏教の研究
      東方学術特別顕彰 奥田 慈応 四天王寺管長 日本仏教特に聖徳太子の研究
      東方学術賞 奈良 康明 駒澤大学教授 インド仏教文化史の研究
      東方学術追悼顕彰 静谷 正雄 龍谷大学元教授 仏教学
第1回 1979 09月05日 東方学術特別顕彰 水野 弘元 駒澤大学元総長 パーリ語学及び仏教学

科学研究費補助金(科研費)採択について

科学研究費補助金(科研費)とは、人文・社会科学から自然科学まですべての分野にわたり、基礎から応用までのあらゆる学術研究を格段に発展させることを目的として、国家予算により補助される研究資金です。
毎年、各分野における専門家による厳正な審査により、応募数の3分の1から4分の1程度に絞り込まれた研究が採択されますが、これらの研究は、今後の日本の学術研究を牽引する独創的あるいは先駆的な研究と見なされるものです。
こうした学術的な競争を経て得られる科研費の採択状況は、大学や研究所などの研究機関の研究レベルを示す一面を持っており、研究機関にとって重要な指標の一つとなっています。
当研究所は、民間の人文系研究所としては異例ともいえるほどの高い採択数を誇っており、同規模の研究者を抱える私立大学に肩を並べる状況です。
これまで人文系の研究としては組織的で大型となる基盤研究(A)が2件採択されているほか、個人研究も30件ほど採択されており、多い年では5件を超える研究が同時進行しています。詳細は、科研費採択課題一覧をご覧下さい。

文化交流基金について

国際学会への参加や海外留学などの国際的な文化交流の助成のために、故・創立者中村元、故・三枝充悳(筑波大学名誉教授)、原實氏(東京大学名誉教授、国際仏教学大学院大学長)の三者によって、1988(昭和63)年10月1日に設立されました。調査や留学などさまざまな目的で、研究者をヨーロッパやスリランカなどへ派遣しています。(文化交流基金助成一覧

公開講座、シンポジウム、講演会など

鶴岡文庫・東方学院共催講座

公益財団法人 中村元東方研究所・東方学院は、鶴岡八幡宮(神奈川県鎌倉市)のご協力をいただき、2008年度まで鶴岡八幡宮にて夏期宗教講座を開いてまいりました。2009年度からは、鶴岡八幡宮鶴岡文庫主催「教養講座」の一環として「鶴岡文庫・東方研究会共催講座」が設けられ、東方学院講師陣により毎月一回開かれています。

佛教文化講演会

2010年度より、法恩寺(香川県高松市)のご協力を得て、佛教文化講演会が共催で開かれています。東京本校・関西教室・中部教室の学院講師や研究員がそれぞれの専門分野からわかりやすく仏教について講演し、日頃は学院に通えない地方の方にもご参加いただき、ご好評をいただいています。

新春研究発表会

毎年の新春には、研究員・講師および諸会員の学術交流と親睦を深めるために、さまざまな専門分野の講師による講演会と懇談会を開いています。
※ 参加をご希望の方は、お問い合わせフォームより東京本校事務局まで、お問い合わせ下さい。

神儒仏合同シンポジウム

2009年から、宗教法人神田神社(神田明神)と財団法人斯文会(湯島聖堂)との共催で、神儒仏合同シンポジウムを開いています。神道(神田明神)・儒教(湯島聖堂)・仏教(中村元東方研究所)を代表する識者3人が、自殺や孤独死などの現代社会の問題について講演します。それぞれの歴史と思想から、人と人の繋がりが希薄化し孤立していく現代社会の問題を、共に考えることにより孤立から共生へと転換していくことを願っています。

東方学院・酬仏恩講合同講演会

酬仏恩講は、仏恩に酬いるべく世界各地に仏書の寄贈などを行うために、薬師寺(奈良県奈良市)に設けられた集いです。当研究所は、酬仏恩講からの援助により、アジア諸国へ留学生を送ってまいりました(アジア諸国への留学生派遣)。酬仏恩講と合同で、留学生の帰朝報告と講師による講演会を開いており、毎年多くの方々にご参加いただいております。

公開講座「中村元インド哲学カフェ」

インド哲学と中村元博士について中部・関西の方々に広く知っていただくために、2009年度から「中村元インド哲学カフェ」を開催しています。チャイ(インドのお茶)を片手に、気軽にインドの文化世界を楽しんでいただく講座です。
※ 参加をご希望の方は、お問い合わせフォームより東京本校事務局まで、お問い合わせ下さい。

ナマステ・インディア

2007年度より多くの方にインド文化に触れてもらうために、日本とインドとの文化交流イベント「ナマステ・インディア」 (NPO法人日印交流を盛り上げる会・インド大使館などの共催)に、参加しています。 例年、東方学院主催のセミナーハウスを中心として、インド音楽や曼荼羅などのワークショップを開催します。

足利学校アカデミー

足利学校アカデミー(栃木県足利市)は、1439年に上杉憲実が開校した日本最古の学校です。 明治時代に廃校となりましたが、1990年に江戸時代中期の姿に復原されて、 1994年には当研究所の創立者・中村元が、足利学校の学長たる庠主(しょうしゅ)となり復活しました。 中村元が亡くなった後は、前田專學東方学院長が庠主を引き継いで、今に至っています。

写真展「ブッダのことば」

中村元博士が原始仏典のパーリ語原典から直接現代の日本語に翻訳した「ブッダのことば」と、インド・東南アジアの仏跡写真撮影のパイオニアである写真家・丸山勇氏の写真とをあわせて展示する新機軸の写真展を全国で開催しています。「ブッダのことば」には前田專學博士、奈良康明博士の解説が付されており、ブッダの教えをより身近なものとして味わうことができます。